Smiley face
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生成AIアプリが並んだスマホ画面

 国内の大手報道機関3社が、米新興AI企業を著作権侵害などで裁判に訴えました。生成AIを使って質問に回答するサービスが、時間や労力をかけてつくった記事の無断利用の上に成り立っているという内容です。解説します。

 Q 生成AI(人工知能)を使って調べ物をするって、どういうこと?

 A 生成AIは当初、指示を入力すると文章や絵をつくり出せる技術として注目された。ここ数年で、インターネットで調べ物をする際に使う「検索(けんさく)エンジン」に生成AIを組み合わせた技術が登場した。「検索拡張(かくちょう)生成(RAG=ラグ)」などと言われる。

 Q ネット検索と違う?

 A 検索エンジンでキーワードを入力し、表示された関連性の高いウェブページのリストからユーザーがサイトを選んで訪問するのが従来の「キーワード検索」だ。

 一方RAGは、質問に対し、生成AIがインターネットや外部のデータベースから関連する情報を集め、複数のコンテンツを元に要約して、文章で回答を示す仕組みだ。引用したページのリンクも示されるが、サイトを必ずしも訪問しなくても、回答文だけ読むこともできる。グーグルが2024年にRAGを利用した検索サービスを始めるなど、主要な検索エンジンにおいて、RAG型の回答は広がりつつある。

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キーワード検索と生成AI検索の違い

■もっともらしく誤答 著作権…

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