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外国人福祉センターでは、外国人住民向けに韓国語講座が開かれていた=2024年3月10日、南楊州市、織田一撮影
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 韓国が外国人の受け入れを急速に拡大しています。期間限定の労働力としてだけでなく、永住につながる道も広げつつあります。どんな政策を進めていて、背景に何があるのでしょうか。解説します。

  • 【連載初回】「移民」争奪戦 韓国のリアル

Q 韓国には外国人がどれぐらいいますか。

A 2023年末時点で、韓国在留の外国人は短期滞在をのぞいて約188万人います。韓国の人口全体の約3・7%に相当する規模で、割合は日本を上回っています。朝鮮語を話す朝鮮族と呼ばれる人たちなど中国からが最多で、ベトナムやタイなど東南アジアからも多いです。

Q 外国人を受け入れる仕組みはどうなっていますか。

A 代表的な制度の一つが04年から始めた「雇用許可制」と呼ばれる仕組みです。海外から工場などで働く非熟練の労働者を期間を区切って受け入れ、人手不足に困っている中小企業などに割り当てるというものです。

Q 何年ぐらい韓国にいられるのでしょうか。

A 最長で4年10カ月で、一度の帰国をはさんでさらに最長4年10カ月まで就労が可能です。この制度による受け入れの上限は22年は約7万人でしたが、今年は16万5千人と2倍以上に増えています。

Q なぜ大きく増やすのでしょうか。

A 大きな理由は、急速に進む…

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