AFP通信などによると、イスラエル軍は7日、パレスチナ自治区ガザ南部から1旅団を除くすべての地上部隊を撤退させたと発表しました。ただ、この動きが、イスラエルが計画するガザ最南部ラファでの地上作戦の見合わせにつながるかは不明です。
7日には、カタールとエジプトが仲介する戦闘停止と人質解放の交渉がカイロで再開。ハマスは6日、代表団が交渉に参加すると発表しました。合意に向けた隔たりは大きく、短期間の停戦を求めるイスラエルに対し、ハマスは6日の声明で「完全な停戦」を要求しました。
現地メディアによると、イスラエルの商都テルアビブでは6日夜、人質解放の道筋を示せないネタニヤフ政権への抗議デモに数万人が集まりました。
イスラエル・パレスチナ問題をめぐる動きを時系列でお伝えします。
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■■■2024年4月8日(日本時間)の動き■■■
ガザ停戦交渉進展か、エジプトメディア報道
カイロで行われているパレスチナ自治区ガザでの停戦を巡る交渉で、エジプトの国営テレビ局は8日朝、エジプト高官の話として、全ての当事者が基本的な点で合意する進展があったと報道した。ロイター通信が伝えた。この報道について、イスラエルやイスラム組織ハマスはコメントしていない。
報道によると、交渉には米国、イスラエル、カタール、ハマスの代表団が出席。ハマスとカタールの代表団はいったんカイロを離れ、2日間以内に戻って最終合意の条件に同意する見込みだという。イスラエルと米国の代表団は、数時間後にカイロを出発する予定だとしている。
イスラエル国防相「南部撤退はラファでの作戦準備のため」
イスラエルのガラント国防相は7日、イスラエル軍をガザ南部から地上部隊のうち1旅団を残して撤退させた意図について、最南部ラファでの作戦の実施に向けた準備のためだと主張した。地元メディア「タイムズ・オブ・イスラエル」が報じた。
同メディアによると、ガラント氏はイスラエル軍の南部司令部を訪問し、撤退した部隊について「将来の任務のために準備を進めており、ラファ地域での将来の任務にも備えている」と語ったという。
■■■■2024年4月7日(…