小売店で米の品薄が続いている。西日本有数の生産地の兵庫県内でも購入制限をする店が相次ぐ。ただ、列島が米不足にあえいだ「平成の米騒動」とは様相が異なるという。関係者は秋の新米を待ち望んでいる。
昨年産の主食用米の収穫量が西日本で最も多かった兵庫県。その地元で172万人の組合員を擁する「コープこうべ」は、8月に入って各店舗で米の購入制限を始め、17日には宅配の注文について一部を抽選にする方針を発表した。
米卸売業の最大手「神明」(本社・東京)によると、6月ごろから小売店の米売り場に穴が開き始め、7月には米の特売の件数が減り、8月に入ると棚が空く状況になったという。
こうした状況について、兵庫県農業経営課の担当者は「近年より在庫量は少ないが、必要量としては足りている」との見方を示す。
在庫減少の要因は…
米の需給バランスを見る指標の一つは「民間在庫」だ。
農林水産省によると、農協や…