Jフロントリテイリングの小野圭一社長=7月5日、東京・品川

 名古屋・栄地区で松坂屋やパルコを展開するJフロントリテイリングは、東京や大阪、福岡など店舗が全国に数ある中でも名古屋をグループ最重点エリアの筆頭に挙げる。なぜ、いま、名古屋なのか。3月に48歳で社長に就任した小野圭一氏に聞いた。

 ――消費の動きから見て、名古屋はどんな地域ですか。

 「節約志向は高い、けれどここぞと思う価値観やこだわりには、徹底的にお金を使う。松坂屋ブランドが極めて強いのも、そんなイメージとつながっていると思います」

 ――中期経営計画で「高質高揚消費層」と位置づけた人たちですね。

 「自身の気分を揚げていくことに直結するような『高揚』は、所得を問わずキーワードと考えています。まず名古屋から取り組むのは、松坂屋やパルコなどこれまで築いてきたグループの資産が豊富にあり、可能性が大きい地域ととらえているからです」

 ――現状の店づくりでは、どこが不十分ですか。

 「栄地区はまだファッション…

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