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リクルートHR統括編集長の藤井薫さん

 働き方が多様化し、転職を考える人が増えています。リクルートの8千人規模のインターネット調査(2022年)によると、20代~50代の正社員で働く人のうち、転職をしたことがある人は半数以上(51.2%)にのぼります。転職を考えている人は、50代で40%、20代で66%と若くなるにつれて増える傾向です。転職市場でなにが起きているのか。長年、転職市場を見つめてきたリクルートの藤井薫・HR統括編集長に聞きました。

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 ――いまや転職は「当たり前」になってきています。

 「企業の寿命が短くなる一方で、個人の健康寿命が延びていることが背景のひとつにあります。技術革新のスピードが速くなり、企業の『平均寿命』は20年と言われています。個人が80歳ぐらいまで働くとすると、3回転職してもおかしくないわけです。新卒で入社した企業に自分の一生を預けられないということを、若い人ほど理解しています」

「働き方」の決定権、個人にシフト

 ――その結果、なにが起こっているのでしょうか。

 「『主権』が、働く側にシフ…

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