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田んぼに放されたアイガモのひなたち=2025年7月16日、福岡市西区千里、渡辺純子撮影

 福岡市西区千里の田んぼに16日、アイガモのひな30羽が放された。雑草や害虫を食べてもらうためだ。子どもたちが見に来て「かわいい」「泳いでるー」と歓声をあげた。

 30年以上前から無農薬のコメづくりに取り組む中島秀虎さん(65)の田んぼ。耕作する約10ヘクタールのうち40アールほどでアイガモ農法を手がける。近くの千里保育園の散歩コースで、今年も年長児25人が放鳥を見にきた。

 中島さんが「カモは田んぼの草を食べます。悪い虫も食べます。フンもします。フンは肥料になります」と説明すると、子どもたちは「すごーい」と目を輝かせた。カゴから出されてピーピー鳴きながら田んぼに向かうひなたちに「かわいい」「泳いでる」と歓声をあげた。できたコメは園の給食にも使われる。

 この日は生後2週間ほどのひな30羽を放した。電気柵の隙間から脱走しないか、カラスに襲われないかなどを数日確認して、あと40羽を追加する。

 中島さんは古くからの固定客にコメを直接販売している。「周りの値段が上がっても下がっても気にしない。安全、安心、おいしいと人に喜んでもらえるおコメを今年も作りたい」と話した。

【動画】田んぼに放されたアイガモのひな=渡辺純子撮影

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