岡山学芸館の青中陽希投手=2025年7月17日午後1時58分、マスカット、上山崎雅泰撮影

 第107回全国高校野球選手権岡山大会(朝日新聞社、岡山県高校野球連盟主催)は27日午前10時から、倉敷市のマスカットスタジアムで決勝がある。2年ぶり3回目の夏の甲子園を目指すおかやま山陽と、昨夏に続き2年連続4回目の出場を目指す岡山学芸館の顔合わせとなった。

 おかやま山陽の打線は、初戦を除く3試合はいずれも13安打。好調を維持している。先頭の浅田は打率5割、主軸で主将の井川は打率4割を超え、チーム最多の8打点と結果を残している。延長十三回タイブレークとなった3回戦では、井川に加え、中軸の2年蘇河も本塁打を放つなど長打力もある。

 投手ではエースの左腕守屋が好調。六回コールド勝ちした初戦は安打を許さず無失点。八回コールド勝ちした準決勝の玉野光南戦は無失点で抑えた。緩急を使ったピッチングで打たせて取るタイプ。守りも4試合で2失策と堅い守備を誇っている。

 岡山学芸館は、エースの左腕青中が準決勝までの4試合中3試合を一人で投げ抜いた。切れのある直球と、変化球の緩急を織り交ぜて打たせて取る投球をみせる。春の県大会で敗れていた準々決勝の創志学園戦では、散発4安打に抑え、完封勝利した。準決勝の倉敷商戦でも、1点差に詰め寄られながら要所では三振を奪うなど粘り強さがある。

 打線は、チーム最多5打点の2年繁光が引っ張る。3回戦は3安打2打点、チームとしても12安打で七回コールド勝ちした。さらに2年藤原は打率5割。準決勝ではチャンスで2安打2打点し、勝負強さが光る。10犠打7盗塁と手堅さや機動力を生かした攻めも機能している。

 決勝に向け、おかやま山陽の堤尚彦監督は「これまでは力負けしていた選手たち。結果が出てきており、頼もしく(決勝も)勝ってほしい」、岡山学芸館の佐藤貴博監督は「全員で守り、応援スタンドも一緒に願いを込めて戦う野球を決勝でも披露したい」と話した。

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