千葉県政策法務課が安房健康福祉センターに聞き取った県文書館とのやりとりを記した文書
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 毎年夏、千葉県文書館のもとには年度末で保存期間が満了する公文書のリストが、県の各所属から届く。知事部局だけでその数、約2万5千冊。県文書館はそれらすべてについて、2人の「歴史公文書判定アドバイザー」の助言を得ながら評価・選別し、各所属とも協議のうえ、歴史公文書として永久保存するかどうかを決める。

 館山市の安房健康福祉センター(安房HC、安房保健所)から県文書館に届いた2021年度末に保存期間が切れるリストのうち、太平洋戦争の遺族に関連する公文書の簿冊「援護」は、「誤廃棄」されていた。この経緯について、朝日新聞が情報公開請求で入手した資料や県への取材から、次のような事実がわかった。

 21年12月23日に開かれた県文書館と安房HCのオンライン会議。市町による戦没者追悼式の照会や、遺族に寄り添う相談員の人選の経緯などがつづられた「援護」を巡り、歴史公文書として永久保存すべきだと考える県文書館と、廃棄が妥当とする安房HCとの応酬が始まった。

届け出をしないまま保存期間を短縮 意図的な破棄?

 その後も、メールでのやり取…

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