ずんちゃんパンの店主・深澤秀明さん。早朝の開店に向け、夜通しでパンを焼く=2024年6月25日午前2時54分、甲府市、棟形祐水撮影

 創業60年超、昭和レトロなたたずまいの「ずんちゃんパン」(甲府市)は、安易な値上げはしない。30種類すべてが100円台。「安くてうまいパンをおなかいっぱい食べて欲しい」という父の教えをいまも守る。

 深澤秀明さん(61)が1人で店を切り盛りする。毎日1人で作る約500個は昼前にはほぼ売り切れてしまう。「安くてうまい」「手作りでこのボリューム」。地元だけでなく、県外からも常連客が多く訪れる。

 「子どもが買いに来られる値段じゃないと。高いパンはパンじゃない」。父はそう言っていた。焼きそばパンには野菜も肉も入っていない。すべては安さのためだ。

ユニークな店名の由来

 手作りにもこだわる。

 早朝の開店に備え、前日の夜…

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