昨年元日の能登半島地震で被災した石川県輪島市で18日、市立小学校9校の卒業式が市内3カ所であり、計92人が巣立ちの春を迎えた。昨年9月に豪雨にも見舞われ、9校の児童は市内外の3校で授業を受けていた。
豪雨で浸水し、約7キロ離れた能登町立柳田小で授業を続けていた町野小は、母校の体育館で式を開いた。唯一の6年生の門出を17人の在校生や教員らが祝った。新年度から元の校舎で授業を再開する。
卒業生の山崎裕之さん(12)は「大変なことも、楽しいこともあった。柳田小で同じ学年の子と一緒に勉強できたことはうれしかった」と笑顔を見せた。
卒業式後は柳田小に移動し、同小で式を終えた16人の同級生に合流。教室で卒業証書を入れる筒のデザインを見比べたり、来賓の話の長さを報告しあったり。にぎやかな最後のホームルームを一緒に過ごし、学校の垣根を越えてはしゃぐ在校生に見送られた。