2025年秋冬シーズンのパリ・オートクチュールウィークが今月上旬に開催された。公式参加の各ブランドが披露したのは、最高級の素材と職人技術を駆使した「着る芸術」。見せ方にもこだわりが光った。
ヴィクター&ロルフは今回のコレクションテーマに「二重性」を掲げ、二つのルックを「対」で並べた。例えば同じような黒い服のうち、一つには編み目状の生地の中にカラフルな羽根が詰められているが、もう一方の服の生地の中には何も入っておらず、モードなドレスに見える。
新作群の中で度々登場した羽根は動物由来の本物ではなく、生地で作られた模造品。ブランドは「クチュール芸術のトロンプルイユ(だまし絵)的表現」だとしている。
トロンプルイユといえばスキ…