立憲民主党の陣営の選挙カーを追跡し、その様子を生配信するつばさの党の根本良輔幹事長(左)ら=4月17日、つばさの党のユーチューブから
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 衆院補欠選挙で他候補の選挙活動を妨害したとして、政治団体「つばさの党」の代表ら3人が公職選挙法違反(選挙の自由妨害)容疑で逮捕されました。

 他候補の街頭演説中にマイクを使って大音量で話したり、選挙カーを追いかけたりする行為の動画が、つばさの党の動画サイトの公式アカウントに投稿され、拡散されました。

 落選した根本良輔容疑者は逮捕前の取材に対し、収益目的ではないと話していますが、閲覧回数などに応じて収入を得られるSNSの仕組みが、過激な行動を助長しているという指摘もあります。慶応大の津田正太郎教授(メディア論)に、背景や今後の懸念を聞きました。

 ――大手SNSには、再生回数や表示回数に応じて収入が入る仕組みがあります。

 実際の動機は解明を待つしかありません。再生回数だけでの収益は限られていたとしても、ユーチューブやXは本人たちにとって「命綱」なのではないでしょうか。

 大多数の人から白い目で見られたとしても、そこで目立った結果ごく一部でも熱心な支持者を得られて支援を受けられれば、小規模な政治団体は成り立たせることができるのでしょう。

 ――XなどのSNSが仕様を変更した影響もあり、ネット上で注目を集める方法は、近年でますます脊髄反射的になっていませんか。

 SNS上には、怒りや痛快さ…

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