小説家の平野啓一郎さんのエッセーや批評、講演録などをまとめた「文学は何の役に立つのか?」(岩波書店)が刊行された。タイトルのとおり「文学は役に立つのか」という問いを中心に、文学や芸術をさまざまな角度から論じている。 「実用書」という言葉があるくらいだから、そもそも文学みたいなものは、何かの役に立…