日本野球機構(NPB)は、SNSで誹謗中傷や他者に不快感を与える投稿をしないよう呼びかけている=2025年7月29日、阪神甲子園球場、米田怜央撮影

 応援するチームが負けたことに我慢がならなかった――。

 大学生はSNSに、対戦チームの選手の実名を挙げたうえで「消えろ」と投稿し、いらだちをぶつけた。

 この投稿について、選手は裁判手続きによる発信者の情報開示請求を行った。

 そして、裁判所は投稿について、社会的に受忍すべき限度を超えた侮辱にあたり、名誉感情を違法に侵害したと結論づけた。

 スポーツ界の誹謗(ひぼう)中傷問題に取り組む団体「COAS(コアス)」を立ち上げた関係者が、実際に取り扱った事例になる。

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 COASによると、誹謗中傷をめぐる裁判で違法性が認められた表現としては「殺す」「死ね」「クズ」「ドブネズミ」が挙げられる。

 これらは氷山の一角に過ぎず、ほかにも多数、違法な表現が認められている。

 深刻なのは、加害者の年齢層…

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