大ぶりで濃厚な「海のミルク」が味わえる鳥取県産天然岩ガキ「夏輝(なつき)」の初競りが、鳥取市の県漁業協同組合・賀露市場など県内各地であり、出荷が始まった。
天然岩ガキは水深5メートルほどの海中から漁師が素潜りで取る。漁期は6~8月の3カ月で、自主規制により一定以上の大きさのカキだけを収穫。このうち殻の長さ13センチ以上で殻が平たく見栄えが良いものに「夏輝」のブランドラベルを付け、県内や首都圏、関西にも出荷している。
手にするとずっしりと重みを感じ、このサイズまで育つには10年ほどかかるという。食べ方は生、蒸し、焼きと何でも合い、特に丸ごと使ったカキフライは食べ応え十分という。
県産魚PR推進協議会(事務局・県漁協)によると、2日の賀露市場の初競りでは約1100キロの水揚げがあり、最高値は1キロ2千円。1キロ当たりの平均単価は1019円だった。昨年をいずれも下回ったが、「7月に入ると身のボリュームが増し、もっといいカキが出てくる」と県漁協の担当者。今年の県全体の漁獲量は昨年並みの130トンを目指すという。(清野貴幸)