ZEN大学(仮称)の学生が授業を受けるイメージ=日本財団ドワンゴ学園準備会提供

 IT大手ドワンゴと日本財団が来春開校をめざして認可申請中の通信制大学「ZEN大学(仮称)」(本部・神奈川県逗子市)について、文部科学相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」が29日、設置を認める答申を出した。文科相は近く正式認可する方針。入学定員は当初計画の7割に減ったが、異例の大規模な通信制大学に、他大学から警戒の声もあがる。

 ドワンゴと日本財団が作る学校法人「日本財団ドワンゴ学園」が運営する。計画などによると、入学定員3500人。完全オンライン学習で通学は要らない。授業料は年38万円。「知能情報社会学部」の1学部のみで、学生は「情報」「社会・ネットワーク」「デジタル産業」など6分野から希望の講義を受ける。大半がオンデマンドで、時間や場所に関係なく動画で受講できる。

 希望者向けに、海外研修や異文化体験プログラム、企業訪問、企業や自治体と連携した100種類以上の課外プログラムなどオンライン以外の学習機会も作るという。

記事後半では、通信教育課程を卒業した人や教員、大学関係者の反応を掲載しています。

 同社などは2016年以降、別の法人で通信制高校「N高校」(沖縄県)や「S高校」(茨城県)を運営してきた。在籍生は8月時点で3万人超、今春の卒業生は計約9千人に上る。来春には「R高校」(群馬県)も開校する準備を進めている。その運営ノウハウを新大学に活用する。不登校経験があったり、家計が苦しかったりする若年層の入学も想定しているという。

入学定員は計画から変更、申請側が説明

 入学定員は、通信制大学でみ…

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