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【動画】寝そべったり、口を大きく開いたり、うめくような声も 知床岬ヒグマボートクルーズが遭遇したトドの群れ=神村正史撮影

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岩礁に上がったトドの群れ。ああ、大きなあくび、と言いたくなる表情を見せる個体も。多くが目を細めて休んでいた=2025年5月14日午後1時3分、北海道羅臼町、神村正史撮影
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 世界自然遺産の北海道・知床で、人の立ち入りがほとんどない地域を小型ボートで観察する「知床岬ヒグマボートクルーズ」が14日、岩礁の上を埋めるトドの群れに遭遇した。

 目を細めて寝そべったり、頭を持ち上げて口を大きく開けたり。うめくような鳴き声を出した後、海に飛び込む姿も見られた。

 食肉目アシカ科の哺乳類。知床へは10月ごろから翌5月ごろに来遊する。同じ科のオットセイと似た体形をしていて、体重はオスで1トン、メスで400キロ前後に達する。そんな巨体だが、急斜面の岩礁を高所まで登るクライマーでもある。

 知床は、20年前の2005年7月に世界自然遺産に登録された。トドは当時、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで種全体が「絶滅危惧種」とされていた。今は、種としての絶滅危惧は脱しているが、種の1段階下の区分では、太平洋の西部亜種が絶滅の危惧にある。

 ただ、知床でトドの調査を長年していた「野生動物被害対策クリニック北海道」の石名坂豪氏によると、知床に来遊する、ロシア極東で繁殖している群れは、相当回復してきているという。

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