みずほ信託銀行の新トップに1日付で就任した笹田賢一社長（55）が朝日新聞の取材に応じた。取引先の資金調達といった財務面での支援にとどまらず、物言う株主（アクティビスト）への対応も含めたコンサルティングビジネスを強化する考えを示した。
笹田氏は、取引先のニーズが企業価値向上や株主対策といった非財務面の分野に広がっているとして、「企業価値向上のお手伝いにますます力を入れたい」と述べた。笹田氏によると、取引先の企業からは、経営改革などを迫る「物言う株主」への対応に関する相談が増えているほか、東京証券取引所が上場企業に「株価を意識した経営」を要請したことを受けて助言を求められているという。
PBR（株価純資産倍率）が低く株価が「割安」な企業は依然として多く、「低効率な不動産の処分や自社株買いなどで信託が活用できる。成長ストーリーを企業と一緒に考えて、企業価値を上げる道筋をつくりたい」と意気込む。
また、みずほ信託銀行は証券…
