Smiley face

 早期発見がむずかしい膵(すい)がんを、胃カメラの検査の際に見つける方法を開発したと大阪大の谷内田真一教授らのグループが発表した。さらに臨床研究を続けて実用化をめざすという。

 膵がんは、発見された時には進行して治療がむずかしいことが多い。グループは、krasという遺伝子が変異してから他の遺伝子にも変異を蓄積し、10年以上かかって膵がんになることに注目。

 胃がん検査で使われている胃カメラの際に、膵臓に近い十二指腸の一部を洗い、洗った液を回収して膵臓から流れてくる細胞の遺伝子を調べた。健康な75人と手術可能な初期の膵がん患者89人で比較したところ、膵がん患者のkras遺伝子変異が多いことがわかった。変異の量をもとに、膵がんの可能性が高い「陽性」、低い「陰性」の基準値を決めた。

写真・図版
胃がん検診の際に膵(すい)がんを見つけるイメージ=大阪大提供

 膵がんでない人が正しく陰性…

共有