ロシアの干渉が指摘され、5月にやり直しが予定されているルーマニアの大統領選をめぐり、同国の中央選挙管理局は9日、やり直し前の選挙で首位を獲得したロシア寄りの主張を掲げる極右のカリン・ジョルジェスク氏の立候補を却下した。ロイター通信が伝えた。
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ジョルジェスク氏は昨年11月、大統領選の第1回投票で、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を駆使した選挙活動を展開。無名候補から、一躍首位に躍り出た。だが12月、ロシアの選挙への干渉が指摘されるなどし、憲法裁判所が選挙を無効と判断していた。
選管の決定を受け、ジョルジェスク氏は9日、自身のX(旧ツイッター)への投稿で「世界の民主主義の核心に対する直接的な打撃だ」と反発。「欧州は今や独裁政治だ。ルーマニアは圧政下にある」と非難した。ジョルジェスク氏は選管の決定について、憲法裁判所に異議を申し立てることができるという。