イスラエル軍は10日、イエメンの反政府勢力フーシの拠点を標的とし、同国の首都サヌアなどを空爆した。前日にカタールの首都ドーハでイスラム組織ハマス指導部を狙った攻撃が波紋を広げるなか、軍はパレスチナ自治区ガザへの攻撃も強化。中東各地で軍事作戦を激化させている。
イスラエル軍は、フーシの「軍事キャンプや軍事広報本部、燃料施設」を標的にサヌアと北部ジャウフを空爆したと発表。フーシが運営するテレビ局アルマシラは民間施設や新聞社が被害を受けたとし、35人が死亡、131人が負傷したと報じた。フーシはガザを実効支配してきたハマスに連帯を示し、2023年10月のガザでの戦闘開始以来、イスラエルと攻撃の応酬を続けている。
ガザでの戦闘では、イスラエル軍は10日、最大都市の北部ガザ市の高層ビルを攻撃。ハマスがビルの内部に諜報(ちょうほう)装置を設置していたと主張している。中東の衛星放送局アルジャジーラによると、ガザ市の高層ビルへの攻撃は6日連続という。ガザ保健省は11日、過去24時間でガザ全域で72人が死亡したと発表した。
9日のカタールの首都ドーハ…