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シリア情勢を議論するために招集された国連安全保障理事会=2025年7月17日、米ニューヨーク、国連提供

 国連安全保障理事会は17日、イスラエルがシリアの首都ダマスカスを16日に攻撃したことを受け、緊急会合を開いた。複数の民間人が死亡したと伝えられている今回の攻撃に対する非難や、事態の緊迫化を回避するよう双方に求める声が相次いだ。

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 英国や中国などは攻撃への懸念や非難を表明。フランスもシリアの不安定化につながる行動をしないようイスラエルに求めた。

 米国は「イスラエルによる直近の攻撃を支持してはいない」と言及。2日間以上にわたり、事態の沈静化に向けた外交努力を続けているとし、「イスラエルとシリアを含む近隣国間の平和は、トランプ大統領が持つビジョンの重要要素だ」と強調した。

 シリアは、イスラエルによる攻撃を「国際法と国連憲章に明白に違反し、主権侵害だ」と非難。一方のイスラエルは「多くの人がシリアで起きている少数派に対する組織的迫害を無視し続けている」と主張し、「イスラエルの行動の結果、(シリア南部に展開していた暫定政権軍とイスラム教の少数派ドルーズ派との)停戦が昨日実現された」とも述べ、攻撃を正当化した。

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