パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のラマラで2024年5月15日、イスラエル建国で故郷を追われた「ナクバ(大破局)の日」に合わせて、パレスチナの旗を掲げる人たち=ロイター
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 パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルのガラント国防相は16日、最南部ラファでの軍事作戦に、地上部隊をさらに投入することを明らかにした。国連は15日、戦闘の激化に伴い、ラファで約60万人が他の地域への避難を余儀なくされていると発表。民間人への被害の拡大が懸念されている。

 ガラント氏は声明で、「地上部隊の追加投入で、この作戦を継続し、強化する」と述べた。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、イスラエル軍がハマスの戦闘員が潜伏しているとして戦闘を再開したジャバリヤなど北部でも、軍の退避勧告を受け、約10万人が住んでいた場所を追われたという。ガザの人口約230万人の4分の1以上が避難させられていることになる。

 朝日新聞の現地通信員によると、ガザの幹線道路では爆撃音の中、荷物を運ぶ人や車の移動が続いているという。1948年のイスラエル建国に伴い、約70万人のパレスチナ人が故郷を追われた「ナクバ(大破局)」の体験と重ね合わせる声が市民からは上がっているという。ナクバを思い起こす日とされている15日には、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸などでイスラエルの攻撃や占領に抗議するデモがあった。

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