認定NPO法人「D×P」の今井紀明理事長。18歳のときにイラクで武装勢力に拘束される人質事件に遭い、帰国後のバッシングで対人恐怖症になった経験を持つ=大阪市

 イラク人質事件から今年で20年。当時18歳で武装勢力の人質となった今井紀明さんが27日、故郷の札幌市で講演会を開く。テーマは「繁華街に集まる子どもたちのセーフティネットを作る」。帰国後に社会からバッシングを受けて苦しんだ今井さんはその経験を克服したいま、孤立しがちな若者の支援に取り組む。

 1985年札幌生まれの今井さんは現在、神戸市在住。人質事件後は対人恐怖症になったが、友人らに支えられて復帰。2012年にNPO法人「D×P」を設立。経済困窮や家庭事情などで孤立しやすい若者向けのLINE相談「ユキサキチャット」を通して全国からの相談に応じている。

 講演会は27日午後2時から、札幌EDiT(札幌市中央区南2条西6丁目)で。参加費は500円。質疑応答の時間もある。問い合わせは、主催のNPO法人「子どもの未来・にじ色プレイス」(nijishoku.happy@gmail.com、090・9439・3748)まで。(日浦統)

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