日本に招いてくれ、関西大相撲部で共に汗を流した山中新大さん(右)と並ぶ新十両の安青錦=2024年11月5日午後3時12分、大阪府吹田市、浅倉拓也撮影

 戦禍のウクライナから日本に避難し、角界入りした安青錦(あおにしき)(20)の十両昇進を祝い、関西大学相撲部が5日、校章をあしらった化粧まわしを贈った。

 2022年4月に18歳で来日して約9カ月間、相撲部の練習生として稽古を積んだ関大は、いわば母校だ。

 大阪府吹田市のキャンパス内の道場で開かれた贈呈式では「右も左も分からない時からお世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです」と、すっかり上手になった日本語であいさつした。

 本名はダニーロ・ヤブグシシン、愛称はダーニャ。来日のきっかけは、19年に堺市で開かれた相撲の世界大会で知り合った山中新大(あらた)さん(25)。関大で主将になっていた。戦争が始まってすぐ「大丈夫?」とメッセージをくれた山中さんに、「日本に避難できますか」と聞いた。

 山中さんの家族は自宅に迎えてくれ、兄弟のように過ごした。相撲ができるよう大学にも話をつけてくれた。

 その年の12月に安治川部屋に入り、翌年の初土俵からわずか7場所で十両昇進を決めた。ウクライナ出身の関取は2人目だ。

 約半年ぶりに「母校」に帰っ…

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