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 ロシアの太平洋側で最大の港湾都市ウラジオストクは、かつてあった新潟からの直行便空路なら、日本の国内線なみの約1時間半で到着できる近距離にある。

 ロシア帝国の軍前哨基地として1860年に開かれた後、その近さから多くの日本人が住むことになった。ロシア革命が起きた1917年には、日本人居留民は約5千人を数えた。職業は雑貨商、料理業、裁縫師、大工、理髪業などと様々だった。

 こうした日本人居留民について、ロシアの日本学者ゾーヤ・モルグンさんが2014年に書いた『日本のモザイク ウラジオストク』という本がある。日露戦争や旧日本軍の「シベリア出兵」などの激動を経て、スターリン独裁下の旧ソ連で1937年に日本の総領事館員らを除いて全員退去となるまでの歴史を扱ったものだ。

 1947年にウラジオストク…

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