海洋研究開発機構(JAMSTEC)は小笠原諸島周辺や南硫黄島南部などの海洋保護区の深海で、15種の新種生物を発見した。

 深海の生態系を守るために、2020年に政府が4海域を保護区に指定。JAMSTECが約4年かけて調査したところ、約500種の生物を発見し、このうち15種が新種だった。

 新種は深さ400~3623メートルから発見した。4海域のうち、伊豆半島南方にある保全海域の安永海山での潜航調査は2回にとどまったが、アナエビの仲間の「カイメイヤドリアナエビ」や、ヒトデの体に寄生するシダムシの仲間「ミズカキヒトデシダムシ」など6種の新種を発見したという。

日本近海の深海で見つかった新種「カイメイヤドリアナエビ」=JAMSTEC提供

 15種で最も深い房総沖の深さ3623メートルでは、ミミズと同じ環形動物のゴカイの新種「タケウマカザリゴカイ」が見つかった。

 深海生物は、深海の暗闇に紛…

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