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会見する武見敬三厚生労働相=2024年8月15日午前10時23分、東京・霞が関、足立菜摘撮影

 アフリカで急拡大する感染症「エムポックス」に世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言を出したことを受け、武見敬三厚生労働相は15日の閣議後会見で、「関係省庁間での情報共有や国内の検査体制などの確認を行い、政府としての対応に万全を期す」と述べた。また、流行が広がるコンゴ民主共和国から「ワクチンと注射針の供給の要請を受けている」として、供与に向けた準備を進めていることを明らかにした。

 エムポックスをめぐっては、アフリカから欧米などに感染が拡大した2022年7月に、WHOが緊急事態を宣言。約10カ月後の23年5月に解除した。日本でも約250人の感染が報告された。

 WHOによると、コンゴ民主共和国では23年1月以降、2万2千人以上の疑い症例と、1200人超の死亡が報告され、感染が急拡大しているという。隣接する国でも感染者が確認されている。主に性的な接触を通じて広がっていると見られる。22年からの流行では男性間の性的接触での感染報告が多かったが、現在の流行地域では感染者の半数以上を女性が占めているという。

 コンゴ民主共和国で流行しているのは「Ⅰb」という新たに確認された系統で、重症度が高い可能性がある。前回の流行では、重症度の低い別の系統が世界的に流行した。

 エムポックスは5~21日間…

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