パリ五輪の卓球女子団体で2024年8月5日、韓国選手と対戦するブラジルのブルナ・アレシャンドレ=AP

 パリ五輪、パラリンピックでは世界的にも珍しい両大会に出場する、「二刀流」の選手がいる。卓球のブラジル代表、ブルナ・アレシャンドレ(29)だ。8月の五輪女子団体に続き、9月1日から始まる女子シングルス(立位10)に挑む。

 生後まもなく、ワクチンによる血栓症で、右腕を切断した。兄の影響で7歳の時に卓球を始め、当時から「いつか五輪に出る」との夢を抱いていた。当初は片腕がないことでバランスが取りづらく、ラリーが苦手だったが、健常者と一緒に練習して克服した。

 15歳の時、ブラジル・パラリンピック委員会から、パラ出場を目指す強化選手に選ばれた。親元から900キロ離れたサンパウロで、16歳の時から一人暮らしを始めたが、「寂しくてつらかった」。癒やしてくれたのが、ネネとドゥドゥと名付けた2匹の飼い犬だった。

 前々回のリオ・パラリンピッ…

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