米ホワイトハウスの大統領執務室で2018年4月、カタールのタミム首長(左)と会談するトランプ米大統領=ロイター

 トランプ米大統領は2期目も、初の本格的な外遊先に中東を選んだ。相手方の政府からトランプ氏個人や家族の会社が利益を得る取引が目立ち、倫理的に不適切だとの指摘がある一方、トランプ氏側が気にかける様子はない。

 「『非常に高価な飛行機を無料ではもらわない』と言う愚かな人間になることもできたが、私はすばらしい贈り物だと思った」

 トランプ氏は外遊出発直前の12日、ホワイトハウスで記者団にこう述べた。複数の米メディアが、カタール王室がジャンボジェット機のボーイング747―8を大統領専用機として使うためにトランプ氏に提供する計画だと報じていたことを受けたものだ。トランプ氏は「私ではなく国防総省への贈り物だ」とも語ったが、大統領退任時に自身の大統領図書館に所有権を移す考えを示唆した。これにより、退任後もトランプ氏が使いつづける可能性があるという。

 最初に報じた米ABCによると、機体の推定価格は約4億ドル(約590億円)で、「外国政府から米国への贈り物としては最も高価なものになるかもしれない」という。米国憲法は、官職にある者が連邦議会の同意なしに国王や他国から贈与を受けることを禁じているが、ボンディ司法長官らは、航空機の所有権を大統領図書館に移すことを条件とすれば法的に許容される、と判断したという。

 トランプ氏や同氏一族と中東…

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