将棋の第9期叡王(えいおう)戦五番勝負(不二家主催)第4局が31日、千葉県柏市で指され、藤井聡太叡王(21)=名人・竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ八冠=が挑戦者の伊藤匠(たくみ)七段(21)に勝ち、シリーズ2勝2敗のタイに戻した。
藤井叡王は2020年に初タイトルを獲得後、昨年10月には史上初の八冠独占を果たすなど22期連続でタイトルを奪取・防衛している。今シリーズは初めて先にカド番に追い込まれたが、敗れれば初失冠となる正念場を踏みとどまり「最終局に持ち込めたのはよかったですが、次も大事な一局になる。状態を整えていければ」と述べた。
最終第5局は6月20日に甲府市で指される。(北野新太)
「最終局に持ち込めたのはよかった」
藤井叡王と伊藤七段の終局後の一問一答は次の通り。
――藤井叡王に。角換わりの将棋になったが、一局を振り返って
「6筋から仕掛けていった辺りは予定だったんですけど、(6筋は)玉頭で、かなりこちらの玉も薄い形になるので、常に距離感が難しい将棋かなと思っていました」
――ポイントになった局面は…