カメラにぶつかりそうになるほど急接近したホタルの光跡(30秒間露光)=2025年6月26日午後8時2分、熊本県産山村田尻、城戸康秀撮影

 熊本県産山村田尻の「池山水源」でホタルが乱舞している。観賞シーズンを終えた地域も多く、「見納めスポット」となっているが、村観光協会によると、楽しめるのは7月初めまでという。

 水源は、くじゅう連山の南西、大分県境に近い標高約780メートルの山あいにあり、その水は環境省の名水百選に選ばれた。童謡「ほたるこい」では「こっちの水は あまいぞ」とホタルに呼びかけるが、水源の湧水(ゆうすい)池では毎分30トンもの「うまい水」がわくという。

 池は樹齢200年を超える巨木をはじめとした木立に囲まれる。6月26日午後7時半ごろ、茂みで光り始めたホタルは、やがて明滅しながら池の上を乱舞。暗がりで構えたカメラにも遠慮なく近づいてくる。やがて木立をバックに高く舞い、自然のイルミネーションを味わえる。

 村有数の観光地でもある水源の近くには、約30台収容の駐車場とトイレがあるが、湧水池のそばには照明がない。足元を照らすライトが不可欠だが、ホタルが舞う方向に光を向けない配慮が必要。水源の水は飲用になるため、ペットの同伴は禁じられている。

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