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イスラエルとパレスチナ自治区ガザの境界にあるケレムシャローム検問所に2024年5月1日、ブリンケン米国務長官(中央)がイスラエルのガラント国防相と訪れた=AP
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パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放をめぐる交渉で、イスラエルのネタニヤフ首相は1日、ブリンケン米国務長官との会談で、「取引の一環としてガザでの戦争終結を受け入れるつもりはない」と伝えた。イスラエルの地元メディア「タイムズ・オブ・イスラエル」が報じた。これに先立ち、条件面では譲歩したとされ、イスラム組織ハマスは2日にも提案に回答するとみられる。米国をはじめ国際社会が出方を注視している。

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 交渉を仲介するエジプトからハマスに提示された提案は、数週間かけてハマスが捕らえている人質を33人解放し、イスラエル側も拘束中のパレスチナ人を釈放する。この間は戦闘を休止する。その後も互いの人質と拘束者の交換を続けながら、恒久的な停戦への合意をめざす内容とされる。

 イスラエル側はこれまでの交渉で、第1段階で求めていた人質の解放人数を減らすなどの譲歩をしたとされる。一方で、避難民ら約150万人が集まるラファへの地上侵攻について、ネタニヤフ氏は4月30日、「交渉が成立してもしなくても、我々はラファに入り、ハマスの大隊を排除する」とあくまでハマスの壊滅を目指す強硬姿勢を示した。

 これに対し、ハマスは1日、「おそらく2日には提案への返答をする」とAP通信に述べた。ハマスのハムダン政治局員は1日、「現状の条件に対する立場は否定的だが、我々の要求に応じて修正されるなら、決断するだろう」とレバノンのテレビ局に話した。「イスラエルはラファ作戦で脅している。作戦に踏み切るなら、交渉はストップする」と牽制(けんせい)した。

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