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イスラエルのテルアビブで2025年3月18日、演説するイスラエルのネタニヤフ首相。同国政府が公開した映像から=AP

 イスラエルのネタニヤフ首相は18日夜のテレビ演説で、パレスチナ自治区ガザでの軍事作戦を全面的に再開したと述べた。同日未明に再開したガザへの大規模攻撃は「単なる始まりに過ぎない」とした。停戦の行方について「今後は戦火の下でのみ、交渉の場が持たれるだろう」とし、イスラム組織ハマスに対して戦闘と交渉を同時に進める構えも示した。

  • 未明のガザに響いた爆発音 「停戦交渉が続いていると」おびえる住民

 イスラエル軍は同日未明、ガザの広域で空爆などを実施。ガザの保健当局は同日午後時点で、死者が404人、負傷者は560人以上にのぼると発表していた。

 ガザには依然59人が捕らわれ、うち24人は生存しているとみられ、ネタニヤフ氏は解放に今後も尽力していく構えを示した。人質解放を実現するために「軍事的圧力は必要条件だ」とも述べ、「ハマスに軍事的打撃を与えることと、人質の解放を目指すことは、矛盾していない」とした。

 また、ネタニヤフ氏が戦闘再開を決めた判断の背景に、内政課題を克服するための政治的配慮があったとする見方を伝えた報道を「ウソ」だと批判。「彼らは繰り返し、ハマスのプロパガンダを単に流し続けている」などと述べ、疑惑を否定した。

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