映画「MADE IN_」から。左は酒井涼旦郎さん=厚木珈琲提供

 中米グアテマラでコーヒー栽培に取り組む「厚木珈琲(コーヒー)」(神奈川県厚木市東町)の活動の様子を記録した自主制作映画が、日本政府の「日・中米交流年」事業に認定された。同社は23日から、厚木市内の映画館で作品を上映する。

 日・中米交流年は、2025年が日本と中米5カ国の外交関係樹立90周年にあたることを記念して、設定された。外務省によると、文化、芸術、スポーツ、教育などの分野で、相互理解を深め、友好を促進する事業を認定しているという。

 22年に創業した厚木珈琲は、「豆づくりから関わりたい」とグアテマラの農園と契約。環境問題に関心を持つ現地の農家と協力し、電力や大量の水を使わない自転車式精製装置などを使ってコーヒーを製造している。

 農家へのインタビューを交えた映像に、厚木で販売する様子なども加えたドキュメンタリー映画「MADE IN_」を昨年、制作した。初の映画館上映には、在日グアテマラ大使館の特命全権大使も駆けつけた。

 同社代表の酒井涼旦郎(りょうたろう)さん(31)らは、今年2・3月にグアテマラを訪れた際に、現地の高校でも作品を上映。映し出された厚木の様子を見て、「日本の大学に通ってみたい」と話す生徒もいたという。

 今回の上映について酒井さんは、「産地と消費地が、ともに豊かになる未来を考えるきっかけになれば幸い」と話す。

 23~29日の1日1回、厚木市中町2丁目の「あつぎのえいがかんkiki」で上映。一般1900円。上映時間は1週間前までに確定する。kikiのホームページ(https://atsuginoeigakan-kiki.com/schedule/)で確認できる。

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