鉄鋼メーカーの東京製鉄が、二酸化炭素(CO2)の排出量が「ほぼゼロ」という鋼材を売り出しました。どんな鋼材で、狙いは何か。奈良暢明社長に聞きました。
主要100社景気アンケート
朝日新聞の「主要100社景気アンケート」で、各社の経営陣にインタビューした内容を随時配信します。
――鉄鋼業界が出すCO2は全産業の排出量の38%を占めており、「脱炭素」が課題です。
「高炉による製鉄では鉄鉱石や石炭を原料に使うのに対し、東京製鉄が取り組む電炉法では、鉄スクラップを電気炉で溶かして鋼材に再生しています。製造時のCO2排出量は高炉法の5分の1と、鋼材1トンあたり0.4トンしかない点が注目されています」
――7月にはCO2の排出量が1トンあたり0.1トンという「グリーンな鋼材」を売り出しました。
「製造時の排出量をほぼゼロ…