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 米半導体大手エヌビディアの時価総額が9日、一時4兆ドル(約590兆円)を超えた。4兆ドルの大台に乗った企業は、世界で初めて。人工知能(AI)が社会に浸透する時代。その開発や運用に不可欠な先端半導体で圧倒的なシェアを握る。成長を支えたのは、ある企業との蜜月関係と、囲い込み戦略だった。

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エヌビディアのロゴ=2025年3月19日、サンノゼ、奈良部健撮影

 エヌビディアは1993年創業で、米シリコンバレーに本社を置く。長らく半導体を手がけてきたが、注目が急速に高まったのは、生成AIが普及したこの数年だ。

 主力製品は画像処理装置(GPU)と呼ばれる半導体。AIの性能を高めるには、大量のデータ学習と計算がいる。それを超高速でこなすエヌビディアのGPUは、最新のAI開発に不可欠と言われ、AIの「頭脳」といえるデータセンター向けでは8割以上のシェアを握るとされる。

 マイクロソフト(MS)やグ…

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