精密機器大手コニカミノルタは4日、国内外のグループ全体で2400人規模の人員を削減すると発表した。正社員と非正規社員が対象で、2025年3月期中に行う予定。関連費用として200億円程度の損失を計上する。
主力のオフィス機器市場は、ペーパーレス化やテレワークの普及で縮小傾向が続く。同社は新たな収益の柱にしようと17年以降、M&A(合併・買収)を進めたが、買収した子会社で多額の損失を計上。23年3月期(国際会計基準)の純損益は1031億円の赤字と、4年連続の純損失で、赤字額は過去最大だった。
同社は業績回復に向けて「過去からの決別」を掲げ、事業の選択と集中を進めている。この日の中期経営計画の説明会で大幸利充社長は「1人あたりの生産性を向上させる。長期を見据えたものだ」と説明した。(田中奏子)