大手コンビニ3社はそれぞれ、総合商社とつながりが深い。商社にとっては、消費者に身近なコンビニ事業に関わる利点は大きいからだ。そんななか、カナダの企業がセブン&アイ・ホールディングス(HD)に買収を提案したことで、セブンに出資する三井物産への注目がにわかに高まっている。

「未来のコンビニ」づくりについて共同会見した三菱商事の中西勝也社長(左)と、同社出身のローソンの竹増貞信社長(中央)、KDDIの高橋誠社長=2024年9月18日、東京都港区、宮崎健撮影

 ローソンは三菱商事の子会社だったが、8月に三菱商事とKDDIが50%ずつ出資する経営体制に変わった。3社のトップは9月に記者会見を開き、KDDIの通信技術を生かした「未来のコンビニ」の構想を説明した。三菱商事の中西勝也社長はローソンについて「原料の調達、食品などの製造の流し込みはできたが、解決できていないのが『通信』。いいパートナーにめぐり合えた」と述べた。

 ビジネスを川に見立てると、原料の調達が「川上」にあたり、商品を生産したうえで、「川下」の小売店が消費者に売る流れになる。

 商社は戦後、原料や商品を売…

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