バヌアツのタンナ島で救援物資を載せたフェリーの到着を待つサイクロン被害の被災者たち=2015年3月20日
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 政府は太平洋の島国・地域の首脳を東京に招いて7月16日から開く「太平洋・島サミット」で、日本の気象データをサイクロン発生時の避難に活用する支援策を表明する方針を固めた。島嶼(とうしょ)国は地球温暖化による海面上昇に加え、サイクロン被害に悩まされている。中国がこの地域への影響を強める中、地域全体の課題である気候変動問題への支援を強め、連携強化を図る。

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 日本政府関係者が明らかにした。サイクロン対策として気象データと活用法をパッケージで提供する方針で、まずはフィジーで実証事業を行う。将来的に島嶼国全体に事業を広げる想定だ。

 インフラ支援では、安全な通信基盤の構築を打ち出す。中国もこの分野の支援に乗り出しているが、日本側は「情報が抜き取られるリスクがある」(外務省幹部)と指摘。米豪を交えた枠組みで海底ケーブルを整備する事業を進める。

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