千葉県・房総半島の南端と三重県・志摩半島は、太平洋を横断する海底ケーブルの陸揚げ局が集中し、米国とアジアを結ぶ国際通信のハブ(結節点)だ。海外から発信される膨大な情報は光信号に変換されてケーブルを通り、刻々と日本に届く。日本からの情報もまた、ケーブルを通って海外に向かう。

 この二つの半島にケーブルが集中するのは、米西海岸から日本列島へと太平洋上に直線を引くと、ほぼ最短ルートにあたるからだという。政府が導入を目指す「能動的サイバー防御」(アクティブ・サイバー・ディフェンス、ACD)では、二つの半島が重要な役割を果たすことになりそうだ。

海底ケーブルの内部。中心にあるのが髪の毛の細さほどの光ファイバー。ここをデータが通る=NEC提供

 政府関係者によると、政府は…

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