「元気でねー」「おいしくなって戻ってこいよ」。恵庭市の小中学生ら約750人が、自分たちで育てたサケの稚魚約1万匹を17日、漁川(いざりがわ)に放流した。
えにわ市民サケの会、恵庭商工会議所の主催で、今年で43回目。昨年秋に千歳川の「インディアン水車」で捕獲されたサケの受精卵を市内の各学校で稚魚まで育てた。
サケが川に戻ってくるのは3~5年後だ。原田裕市長は「漁川は街の真ん中を流れる母なる川。サケが戻ってくるまで地域で見守っていきたい」と話した。
サケは近年、不漁続きだ。北海道沿岸と河川で捕獲されたサケを合算した来遊数は、2004年の6千万匹をピークに減少傾向にあり、24年度は前年同期比約22%減の1770万匹。記録が残る1989年以降、過去3番目に少なかった。
減少傾向にあるサケの漁獲量。なぜなのか。道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭市)の卜部(うらべ)浩一研究主幹に尋ねると、少しだけ明るい兆しも見えてきた。
日本の食卓に欠かせないサケ…