パリで2019年11月11日、式典に参加するフランスのサルコジ元大統領=AP

 フランスの破棄院(最高裁)は18日、汚職などの罪に問われたサルコジ元大統領(69)の上告を退け、有罪とした控訴審判決を支持した。サルコジ氏は2021年に禁錮3年(うち2年は執行猶予)の実刑判決を言い渡されており、収監の代わりに電子ブレスレットを1年間装着して監視される。

 フランスで現在の政治体制である第5共和制が始まった1958年以降、大統領経験者の実刑が確定するのは初めて。無罪を主張してきたサルコジ氏は今回の破棄院の決定について、欧州人権裁判所に人権侵害として申し立てる意向を示しているが、AFP通信によると裁判所は近く刑執行の詳細を決定する。

 破棄院の発表や仏メディアによると、サルコジ氏は2014年、自らの不正資金事件をめぐって弁護士と共謀し、好条件のポストへの口利きの見返りとして破棄院の現職の判事から自分に関する捜査情報を得ようとした。

 サルコジ氏は当時、自らが当…

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