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日本臨床皮膚科医会の畑康樹・副会長
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 気温が上がり、ジメジメしてくると増える水虫(白癬(はくせん))。日本人の6人に1人は足や爪に水虫がある――。そんな調査結果を日本臨床皮膚科医会がまとめた。一方、「水虫かな?」という症状があっても、すべての人が水虫とは限らないこともわかった。

 同学会は、16年ぶりの大規模調査「Foot Check 2023」を実施。2023年4~5月に全国211カ所の皮膚科外来を受診した患者のうち、水虫の治療で受診した人をのぞく約1万5千人について、医師が足の状態を確認。希望する人に、顕微鏡を使った検査などで確定診断と治療を行った。

 その結果、足や爪に水虫があると診断を受けた人の割合は13.9%。確定診断を受けなかった人も考慮すると、実際に水虫にかかっている人の割合(潜在罹患(りかん)率)は16.6%で、6人に1人にあたることが分かった。内訳は、足水虫が13.7%(7人に1人)、爪水虫が7.9%(13人に1人)だった。いずれも前回07年の調査からは微減した。

 調査をとりまとめた学会副会長の畑康樹・神奈川はた皮膚科クリニック院長は「前回の調査以降、治療薬の選択肢がふえてきたことや、啓発が進んだことが背景にあるかもしれない」と話す。

 男女別では、男性のほうが女性より1.8倍ほど潜在罹患率が高く、男性は22.3%(5人に1人)、女性は12.2%(8人に1人)だった。年代は、足水虫は靴を長時間はく働き盛りの年代に多く、高齢になると減少する。一方、爪水虫は高齢になるほど罹患率が上がっていく結果だった。

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