元サッカー日本代表監督のジーコ氏が27日、広島市のエディオンピースウイング広島で世界平和を願うチャリティーマッチを開いた。母国ブラジルで過去20年続けており、被爆80年を迎えた広島で今回、海外初開催となった。
試合前には広島、長崎の高校生4人が平和への誓いを日英2言語で宣言し、ジーコ氏が「みんなで平和を守っていきましょう」とスピーチ。キックオフ前には選手らが黙禱(もくとう)を捧げた。
ジーコ氏は「ジャパンレジェンズ」の監督として元日本代表の小野伸二氏、宮本恒靖氏、中田浩二氏、久保竜彦氏らを率い、往年の「ジーコジャパン」を再現した。
対戦相手は「ワールドレジェンズ」。元ブラジル代表のロナウジーニョ氏やドゥンガ氏、元鹿島アントラーズのアルシンド氏らがプレーし、監督は中田英寿氏が務めた。試合はクレアスマ氏の2ゴールなどで「ワールド」が3-1で勝利した。
ジーコ氏らは試合に先立って広島市の平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花した。ジーコ氏は「ヒロシマ(の原爆投下)は二度と起こしてはいけないというメッセージを発信したい」、中田英寿氏は「世の中から戦争がなくなることを祈って献花をした」と述べた。