米国、拡大女子ワールドカップでさらなる栄光を追う

メルボルン（ロイター） – より大規模で、より大胆で、新境地を開拓する女子ワールドカップが木曜日にオーストラリアとニュージーランドで開幕し、米国は前例のない3連覇を達成して黄金時代を延長しようとしている。

32チームのラインナップが拡大され、8カ国が初出場することを特徴とする南半球での初開催は、1991年に中国で開催された第1回12チームトーナメントで米国が優勝して以来、女子の試合がどれほど進歩したかを確認するものとなるだろう。

木曜日にタスマン海の両側で64試合の注目の試合が始まり、オークランドのイーデンパークの満員の観衆の前でニュージーランドが元王者ノルウェーと対戦する。

予想される4万人が来場すれば、国内のサッカー試合の入場者数としては記録的な数字となる。

同じ夜、ホームチームの新参者アイルランドとの開幕戦に向けて、シドニーのスタジアム・オーストラリアには8万人以上が詰めかけると予想されており、女子サッカーのダウンアンダーの試合としては記録的な観客数となった。

フランスでの圧倒的な勝利から4年が経った今も、トップランクのアメリカチームは、新世代の選手とともに記録を伸ばす5回目のワールドカップ優勝を確実にする有力候補であり続けている。

しかし、ワールドカップのサイクルを通じて状況は取り返しのつかないほど変化し、資金、才能、プロフェッショナリズムがこのスポーツの伝統的なヨーロッパの中心地に移りました。

かつては上回ったが、米国は現在、8月20日のシドニー決勝でトロフィーを掲げるという確かな期待を抱いている多数の国のうちの1つにすぎない。

ドイツ、フランス、スウェーデン、そして欧州チャンピオンのイングランドはいずれもチャンスを狙っているが、オーストラリアの好調の「マチルダス」はスターストライカーのサム・カーの下、緑と金色のファンの応援を受けてさらなる活躍を期待している。

東京大会の準決勝で米国を破ったオリンピック王者のカナダも、40歳のクリスティーン・シンクレアに6度目のワールドカップで初めてのタイトルを与えようとしているので、無視することはできない。

「喜びと誇り」

ニュージーランドではチケットの売れ行きが低迷しているが、主催者は共催2回で125万枚以上を売り上げており、スポーツに熱狂するオーストラリアでは健全な観衆が事実上保証されている。

各チームは、初めて選手への直接支払いを含む、2019年に提供された賞金の3倍を目指して競い合います。

これは、これまで自分たちの努力の収益がもっぱら各国サッカー連盟に寄付されるのを目にしてきた多くのアスリートにとって、後押しとなるだろう。

男子ワールドカップの賞金総額が4億4000万ドルであることを考えると、この金額では十分とは言えないという選手もいる。

女子トーナメントの賞金は 1 億 5,000 万ドルで、この中にはトーナメントに出場する選手が所属するクラブに分配される「準備金」として割り当てられた 4,200 万ドルが含まれます。

トーナメントに参加する多くのサッカー選手にとって、基本給は依然として大きな懸念事項である。

世界選手会FIFPROによると、32チームのうち約12チームがまだ報酬や賞金をめぐって連盟と交渉中だという。

2019年のフランス大会で米国女子選手がそうしたのと同じように、選手たちは賃金や男女不平等に対する不満を晴らすための場としてこのトーナメントを利用することになるだろう。

開催国では大きなスポーツイベントの開催実績があり、準備は順調に進んでいる。

しかし、国際統括団体FIFAは、2019年にフランスの記録的な視聴者数を記録し、欧州の主要市場で合意に達したのはつい最近であるにもかかわらず、権利販売を巡って放送局と対立し当惑した。

ヨーロッパのクラブの試合で満員の観衆が集まったことは、女子の試合への関心の高まりを示しているが、ワールドカップはまた、持てる者と持たざる者の間の格差を浮き彫りにする可能性がある。

裕福な国のチームは長期にわたるトレーニングキャンプを楽しんでおり、遊びのママたちは連盟からお金を出してオンコールの乳母を連れて子供たちをツアーに連れて行っている。

新興国の選手たちは準備が不十分だと不満を漏らしており、ジャマイカの女子選手たちは費用を賄うためにクラウドファンディングキャンペーンを立ち上げている。

しかし、キックオフ後はこのスポーツが主導権を握ることになる。

フランスでゴールデンブーツとゴールデンボールを獲得したミーガン・ラピノーは、38歳にしてさらなる米国の栄光を追い求めて戻ってきた。

女子バロンドールを連続受賞したミッドフィールダーのアレクシア・プテラスが初タイトル獲得に向けてスペイン代表を率いる。

新興選手たちは、世界のトップクラブの巨大なショーウィンドウを兼ねたイベントでチャンスをつかむことを夢見るだろう。

アラブチームとして初めてトーナメント出場権を獲得したモロッコのような初出場国は、彼らの存在が母国の女性や少女たちの心を開き、境界線を打ち破ることを期待している。

「誰もが参加を希望するこの素晴らしいイベントに、私たちはすべてのアラブ人を代表して参加します。私たちは大きな喜びと誇りを感じています」とモロッコのキャプテン、ギズレーン・チェバクは語った。