スーダンでの国軍と準軍事組織「即応支援部隊」(RSF)の戦闘をめぐり、国連は3日、西部の北ダルフール州で人道支援物資を輸送していたトラックの車列が攻撃を受け、5人が死亡したと発表した。国連の報道官は「残虐な暴力行為だ」と強く非難した。
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国連によると、攻撃は2日夜に発生。国連世界食糧計画(WFP)と国連児童基金(ユニセフ)が共同で運行していた15台のトラックの一部が焼失し、5人が死亡し、複数人が負傷した。国連側は当時、物資搬入のために現地の関係者らと交渉中だったという。
国軍、RSFは互いに非難
英BBCによると、国軍とRSFの双方が、ドローン(無人機)攻撃を仕掛けたとして互いに非難している。地元のボランティア団体は、国軍側の攻撃によるものと指摘しているという。国連は、どちら側が攻撃したかは明言せず、緊急に調査したうえで、責任を追及するとしている。
スーダンでは2023年4月以降、国内各地で戦闘が続いている。とくにRSFが支配的なダルフールは、港のあるポートスーダンから約1800キロ離れているうえに、戦闘が激しく、支援は極めて限られている。一部の避難民キャンプでは、食料不足で乳幼児らが死亡しているとみられている。