子育て中に家族の介護も担う「ダブルケア」。当事者サークルの代表で、啓発活動もする滋賀県彦根市の永田めぐみさん(42)が19日、自身の経験や全国の現状を語った。
「2013年に結婚し、2年後に息子を出産しました。私のダブルケアのスタートです」。永田さんは、彦根市の職員研修で話し始めた。夫の祖母が認知症とわかり、結婚と同時に在宅介護をしていた。
乳飲み子と夫の祖父母と、ずっと家にいるのはしんどかった。「仕事に行きたい、家から離れたいと思うようになった」。保健師が背中を押してくれ、「自分の選択が認められてうれしかった」。だが、17年に仕事を始めてすぐ、夫の祖父にがんが見つかる。翌年に自宅で亡くなるまで、2歳の長男と夫の祖父母の在宅介護が続いた。のちに夫の祖母は施設に入り、ダブルケアは一段落した。
世話が同時に必要 乗り越えられたのは
苦悩も振り返った。息子の面…