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箕面自由学園高校時代の原礼華さん(左)と桑平羽実さん(右)=左は原さん提供、右は小沢康弘さん撮影

 大阪府豊中市の箕面自由学園に今春、2人の卒業生が戻ってきた。

 高校時代、全国大会を何度も制するチアリーダー部と、全日本マーチングコンテストで幾度も金賞に輝く吹奏楽部で過ごした2人。経験したのは、新型コロナ禍によって全国の舞台で完全燃焼できなかった悔しさだ。

 後輩たちに、目標に向かって進める喜びを伝えたいと考えている。

大会が中止になっても

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箕面自由学園高校チアリーダー部のキャプテンだった原礼華さんが高校時代に書いていたノート=原さん提供

 吹奏楽部出身の桑平羽実(うみ)さん(22)と、チアリーダー部出身の原礼華(あやか)さん(22)が、ともにキャプテンとして高校3年生になったのは2020年度だ。

 当時の原さんのノートには「ただ優しいキャプテンだけじゃだめ。これ!って決めたことは、何を言われても負けない強い心(メンタル)を持ち続けるキャプテンになる」と決意が記されている。

 しかし、新型コロナウイルスが猛威を振るい、6月までは部活動ができなかった。吹奏楽コンクール、マーチングコンテストは中止に。チアリーディングの日本選手権は延期の末に開かれたが、人を乗せたり飛ばしたりするスタンツ(組み体操)は禁止された。

 懸けてきた部活の最後の年。桑平さんは「翼をポキポキと折られた感覚になって、しばらく何も考えられなかった」と振り返る。

 それでも、精いっぱいのこと…

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